【中学生向け】短編小説の書き方!800字書くための起承転結やテーマ

【中学生向け】短編小説の書き方!800字書くための起承転結やテーマ

この記事では、短編小説の書き方を中学生でも書けるように分かりやすく解説します。

私の友人の子供が授業で、「800文字の小説を書きましょう」というお題を出され悩んでいたので記事にまとめました。

始めて小説を書く中学生のために「テーマって何?」「800字も書けない」そんな不安を解消するために、短編小説の書き方を5ステップで解説

記事の後半では、書きやすいテーマや起承転結のテンプレートも紹介しています。

この記事の内容
  • 短編小説の書き方を5つのステップで解説
  • 何を書けばいい?中学生が書きやすいテーマ
  • 起承転結のテンプレート
目次

【中学生向け】短編小説の書き方5つのステップ

短編小説の書き方を中学生向けに5つのステップにまとめました。

それでは、順番に見ていきましょう!

テーマを先に決めよう

まず大事なのは「小説のテーマ」を決めることです。

テーマというのは「伝えたいこと」や「一番のメッセージ」みたいなものです。

学校の授業で短編小説を書く場合は以下のようなテーマがおすすめ。

  • 友だちの大切さ
  • 家族への感謝
  • 失敗から学ぶこと

学校生活の中で感じたことを元に考えるといいですよ。

中学生が書きやすいテーマは、記事の後半で解説しています。

テーマがはっきりしていれば、話がブレにくくなるので最後までスムーズに書けます。

テーマが決まらないときは、自分が最近びっくりしたこと、ちょっと悲しかったことなどを思い出すとヒントが見つかりやすいですよ。

登場人物は2人以内が書きやすい

短編小説の中でも800字という短さでは、登場人物は少ないほうが読みやすくなります。

400文字~2000文字くらいなら2人までにしておくのがいいですよ。

おすすめは「主人公+もう一人」くらいがベスト

たとえば「自分と親」「友だちと自分」「先生と自分」など、関係がハッキリしている組み合わせがいいですね。

登場人物が多すぎると、誰が何をしてるのか分からなくなってしまいます。

シンプルに、でも印象に残るような人物設定を目指してみてください。

起承転結であらすじを作る

物語にはストーリーの流れが必要です。

短編小説のように少ない文字数の話では、基本的な構成「起承転結(きしょうてんけつ)」を使うと書きやすくなります。

  • 起:物語の始まり
  • 承:物語が展開していく
  • 転:意外な出来事が起きる
  • 結:話をまとめる

たとえば以下のような感じ。

起承転結を使ったあらすじの例
  • 起:主人公が朝学校へ向かう
  • 承:友だちと話しているとトラブルが起きる
  • 転:実はそれには秘密があった
  • 結:最後に分かり合って解決

まずはこの流れでざっくりストーリーの流れを考えてから膨らませていきましょう。

描写よりも行動や会話を描く

800字ほどの短編小説では、風景の描写にたくさん文字を使ってしまうと話が進みません。

だから、情景を詳しく描くよりも「会話」や「行動」で話を展開していくのがコツです。

たとえば「空が青かった」よりも、

「今日、晴れてて気持ちいいね」と彼女は言った。

といった感じでセリフを使って気持ちを伝えると効果的です。

行動も「走った」「振り返った」「黙った」など短い言葉で場面がイメージできる表現を使うとスッキリ読みやすくなります。

800字の文字数配分を意識する

短編小説は文字数が少ないので、先に配分を考えておかないと後から修正するのが大変です。

たとえば、800字小説なら「起:100字、承:300字、転:250字、結:150字」くらいがバランスよくなります。

400字や2000字など全体の文字数が変わっても、「承転」が最も文字数が多くなることを意識しておきましょう。

はじめから全部書いてから削るより、配分を意識してパーツごとに書くとまとめやすいですよ。

スマホやパソコンなら以下の「文字数カウント」機能を使って、こまめにチェックしながら書くと安心です。

「あと○○字しかない!」ってなってから焦らないように、事前にざっくり計画してみてくださいね!

三雲ハル

次の見出しでは、中学生でも書きやすい短編小説のテーマを解説します。

短編小説の書き方!中学生が書きやすいテーマ一覧

中学生が書きやすい短編小説のテーマを紹介します。

書きやすくて共感も得られやすいテーマを紹介していきますね。

友情やケンカの話

クラスメイトとの友情」は中学生が書く短編小説として書きやすいテーマです。

身近な友だちとのケンカ、仲直りや助け合い…誰もが経験したことがあるからこそリアリティも出しやすくなります。

三雲ハル

特に学校の授業で書く場合には、教師受けもいいですよ。

たとえば「文化祭の準備でケンカになったけど、最後には笑って一緒にやりきった」みたいな話。

自分の体験を少しアレンジして、小説風にするのもアリですよ。

感情が動いた場面を思い出して、そのときの気持ちを書いてみましょう!

日常の小さな発見

毎日の生活の中で「ハッとしたこと」ってありますよね?

たとえば、通学路で見つけた四つ葉のクローバーとか、電車で助けてもらった小さな親切。

そういった、ささいな出来事も短編小説のネタにはぴったりなんです。

派手な事件がなくても「自分の気持ちが変わった瞬間」があるだけで物語になります。

日常の中の「気づき」を見つける力が、小説を書く力にもつながりますよ。

家族とのすれ違いと理解

家族をテーマにした短編小説もおすすめです。

とくに「親とのすれ違い」「兄弟とのケンカ」「祖父母との思い出」などは、書きやすくて共感されやすいジャンルです。

たとえば「いつも厳しい母が実は自分のことをすごく心配していた」など、最後に理解し合える流れがあると感動につながります。

ありふれた話でも自分の視点で書けば立派な作品になります。

身近な存在だからこそ、感情もリアルに書けると思いますよ。

学校での印象的な出来事

中学生が一日のほとんどを過ごしている学校はネタの宝庫です。

先生とのやりとり、部活の試合、文化祭や体育祭などイベントごとにドラマが生まれます。

「初めて褒められた」「大失敗した」「ヒーローになった」など、自分が主人公だった出来事は小説にしやすいですよね。

登場人物も状況もリアルに思い出せるからスラスラ書けるはずです。

実話ベースで、ちょっとだけフィクションを加えるのもテクニックのひとつですよ。

夢や将来への気持ち

「なりたい職業がある」「やりたいことが見つからない」「夢をバカにされた」など、将来に関するモヤモヤも立派なテーマになります。

このテーマは、心の中の声を書くタイプの小説に向いています。

たとえば「周りは夢を語るけど、自分には何もない…でも、ある言葉で変わった」など。

悩んでいる気持ちだけを書くのではなく、前向きに変わるきっかけを描くとドラマが生まれます。

正解なんてないテーマだからこそ、自分の気持ちをそのまま書いてみてくださいね。

【中学生向け】短編小説の起承転結テンプレート

短編小説の起承転結テンプレートを紹介します。

このテンプレートに合わせてストーリー展開を考えれば、始めて小説を書く中学生でも800字以上書けるようになると思います。

1つずつ解説していきます。

起:書き出しと主人公の状況

小説の始まりは「起(き)」からスタートします。

ここでは「主人公がどんな人で、どんな状況にいるのか」を短く伝えましょう。

具体例

僕は放課後、いつもの公園で一人ボロボロのノートを開いていた。

  • 主人公がどんな場所で何をしているかを示す
  • 性格や雰囲気を出す(孤独さや秘密がありそう)

短編小説の始まりでは、主人公がどんな場面にいるのか分かると読者は物語に入りやすくなります。

ポイントは長すぎない説明と、ちょっとした感情の描写を加えることです。

承:出来事やトラブルの発生

主人公や状況を読者に伝えたら、「承(しょう)」で物語を動かします。

主人公が何か行動を起こすとか、トラブルや問題が発生すると読者はグッと引き込まれます。

具体例

突然クラスメイトのミユキが現れた。

「何してるの?」と聞かれ、僕はとっさにノートを閉じた。

  • クラスメイトの登場という変化が起こる
  • 主人公が隠したがる「何か」に読者の興味をひかせる

物語を先に進める出来事を発生させて「何が起こったか」をはっきり描きましょう。

転:意外な展開や気づき

ここが短編小説の「山場」です。

「転(てん)」では、意外な展開や気づきがあると読者の心に残ります。

具体例

「そのノート、詩でしょ?わたしも書いてるんだ」と彼女は言った。

  • クラスメイトとの共通点が明らかに
  • 主人公が秘密をバレたと思ったのに、むしろ仲間を見つけるというギャップのある展開に

意外な展開とは、簡単に言えば主人公の心が大きく動く場面です。

ここで一気に物語の空気が変わると、ラストに向けての期待感が生まれます。

短いながらも「なるほど!」と思わせる展開を入れるように意識してみてください。

結:気持ちの変化や解決

最後の「結(けつ)」では、しっかり物語をしめくくります。

オチがあるタイプなら「えっそうなるの?」という驚き。感動系なら「いい話だったな…」という余韻。

中学生が授業で書く場合は、主人公が成長したり、気持ちが変化したことが分かるように書くのがオススメです。

具体例

僕はそっとノートを開いた。

「じゃあ、一つだけ読んでみる?」

初めて、誰かに自分の詩を見せたいと思った。

  • 心の変化を丁寧に描いて物語を締める
  • 短編でも「内面の成長」をしっかり描ける

これで起承転結の構成ができました。この構成をもとに短編小説を書いていけば完成です。

短編小説の書き方!中学生が800字書くための起承転結やテーマ:まとめ

今回は短編小説の書き方を中学生向けに解説しました。

  • 先にテーマを決める
  • 登場人物は2人以内にする
  • 起承転結であらすじを作る
  • 行動や会話を描く
  • 800字の文字数配分を意識する

中学生が学校の授業で400字や800字、2000字などの短編小説を書くときは、友情や家族、学校の出来事をテーマにすると書きやすくなります。

そして、気持ちの変化を描くこと。自分の実体験を元に作ると書きやすくなります。

短くても心に残る、自分らしい物語をぜひ書き上げてみてくださいね。

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この記事を書いた人

「物書きラボ」は、小説の書き方を初心者にもわかりやすく解説するサイトです。既存のノウハウだけではなく私が実践し試行錯誤を重ねた情報をお届けしています。記事内の例文は引用符で囲っているもの以外すべて自作したものです。

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