SF作品を書いていると「SFって結局どんなジャンルがあるの?」と立ち止まる瞬間ありますよね。
ハードSFやサイバーパンク、スチームパンクなど、名前は知っていても違いが曖昧なまま創作している人も多いと思います。
本記事では、SFのジャンルを10種類に分けてそれぞれの特徴を解説しています。
明確な定義の元、分類されているわけではありませんが、SFのジャンル分けを理解すると物語を作りやすくなりますよ。
SFのジャンル分け10種類!サイバーパンクやスチームパンクの特徴
SFの主要ジャンルを10つに分けて紹介します。
- ハードSF
- ソフトSF
- スペースオペラ
- タイムトラベル
- ファーストコンタクト
- ディストピア
- ポストアポカリプス
- サイバーパンク
- スチームパンク
- バイオパンク
ハードSF

ハードSFは科学的厳密性を重視したSFジャンルです。
物理学や天文学、数学や生物学など現実の科学理論を重視して描かれる「科学的に正しいかどうか」が重要視されます。
- 現在の科学知識に基づいた設定
- 詳細な技術的説明がある
- 科学的な矛盾がないよう細心の注意を払う
設定の説得力が作品の評価に直結するので、知識がないと創作するのは難しいでしょう。
ハードSFは「こんな未来が本当に来るかも」と思わせる説得力があり、科学や技術に興味がある人にはとても魅力的なジャンルです。
創作者側としてはリサーチ量が多く大変なジャンルですが、その分リアリティのある世界観を構築できたときの満足感はかなり高いと思います。
個人的には、設定を詰めれば詰めるほど物語に厚みが出るのがハードSFの最大の魅力だと感じます。
ソフトSF

ソフトSFは科学設定そのものよりも、人間の心理や社会構造に焦点を当てたSFジャンルです。
sfの中では感情移入しやすく初心者にも読みやすいジャンルとして知られています。
- 人間関係や感情の変化が中心テーマ
- 科学技術は物語の背景として存在する
- 哲学的な問いかけが多い
未来技術はあくまで舞台装置として使われ、登場人物の葛藤や人間関係、倫理的問題が物語の中心になります。
AIと人間の共存、クローンの権利問題、管理社会で生きる個人の自由など考えさせられるテーマが多いのも特徴です。
科学的な設定はあくまでも手段であり、本当に描きたいのは人間の心や社会の姿なのです。
スペースオペラ

スペースオペラは、広大な宇宙を舞台にした冒険が中心のSFジャンルです。
sfの中でもエンタメ性が高く、銀河帝国、宇宙戦争、異星文明などスケールの大きさが魅力です。
- 広大な宇宙空間を舞台にする
- 壮大な冒険や戦いが描かれる
- 英雄的な主人公たちが活躍する
科学的な厳密性よりも、ドラマ性やロマンが重視されるため物語展開がとてもダイナミックになります。
キャラクター同士の因縁や成長、勢力同士の対立構造を描きやすくシリーズ作品にも向いています。
読者を一気に非日常へ連れていけるジャンルなので、書いていても楽しいと思います。
タイムトラベル

タイムトラベルSFは、過去や未来への時間移動をテーマにしたジャンルです。
このジャンルではパラドックスの扱いが作品の完成度を左右します。
- タイムマシンなど時間移動の方法
- 過去改変によるタイムパラドックスの問題
- 複数の時間軸や並行世界の存在
- 歴史的事件への介入と結果
過去を変えたら未来はどうなるのか、同一人物が同時代に存在したらどうなるのかといった思考実験が魅力です。
日本のドラマや映画では戦国時代にタイムスリップして、有名な戦いに巻き込まれるという展開がよくありますよね。
設定次第でミステリーにも恋愛にも展開できるため、ジャンルの幅がとても広いのが特徴です。
構成をしっかり練る必要はありますが、ハマったときの読後感は本当に気持ちいいジャンルですね。

ファーストコンタクト

ファーストコンタクトSFは、人類と異星人との遭遇を描くジャンルです。
異星人とのコミュニケーションや価値観の違いが大きなテーマになります。
- 異星人との意思疎通の困難
- 異なる生物学的特徴や文化を持つ存在との衝突や協力
- コミュニケーション方法の模索
言語が通じない、文化が理解できないといった障壁が、物語に緊張感を生み出します。
現代社会における、異文化理解のメタファーとしても読める奥深いテーマを持っています。
異星人を脅威として描くのか、共存の相手として描くのかで作品の方向性が大きく変わります。
未知との出会いをどう描くかは、創作者の思想が色濃く出る部分で面白いジャンルだと思います。
ディストピア

ディストピアSFは一見すると秩序が保たれているように見える社会の裏側に、抑圧や管理が存在する世界を描くジャンルです。
社会批評性が非常に強く、読後にズシンと余韻が残りやすいのが特徴です。
- 全体主義的や独裁体制など権力が一極集中している
- 密告精度など監視社会が描かれる
- 体制批判や異論は粛清や重罰の対象となる
- 主人公が体制に抵抗しようとする
監視社会、言論統制、自由の制限など現代社会の延長線上にあるテーマが多く扱われます。
このジャンルの魅力は現実社会への警告としての側面です。
「このままでは私たちの社会もこうなってしまうかも」という危機感を抱かせることで、今の社会問題について考えるきっかけになります。
ポストアポカリプス

ポストアポカリプスSFは、文明崩壊後の世界を舞台にしたジャンルです。
終末後の秩序が崩壊した世界で人類がどう生き延びるかに焦点が当てられます。
- 文明が崩壊した後の世界
- 厳しい環境の中での人間の生存と尊厳が主題
- 現代社会の問題点を極端に推し進めた形で描く
限られた資源の奪い合いや、人間の本性がむき出しになる描写が物語を強く動かします。
過酷な環境の中で希望を見出そうとする人間の強さを描く物語も多く、勇気をもらえる作品もあります。
サイバーパンク

サイバーパンクは、高度なテクノロジーと荒んだ社会が共存する未来を描くSFジャンルです。
「ハイテク・ローライフ(高度な技術と低い生活水準)」という言葉でよく表現されます。
- 企業が国家以上の力を持つ世界
- 人間の体と機械の融合(サイボーグ)
- 貧富の格差が極端に広がった社会
- 反体制的な若者
ネオン輝く夜の街などビジュアルイメージが非常に強く、ゲームや映画など映像作品とも相性が良いです。
サイバーパンクの魅力は反体制的な姿勢と格好良さにあります。
また、現実の技術発展を少し先取りしたような設定が多く「近い将来実現するかも」という緊迫感があるのも特徴です
世界観を作り込むのが本当に楽しいジャンルで、創作者心をくすぐられますよね。
スチームパンク

スチームパンクは、19世紀の蒸気機関技術が高度に発達した「もしも」の世界を描くジャンルです。
歴史が違う道を進んだ代替歴史(オルタナティブ・ヒストリー)の一種と言えます。
- 蒸気機関や歯車、真鍮などの機械的要素
- ヴィクトリア朝の服装や建築
- 現代技術に相当するものが蒸気や機械式で実現されている
- 冒険活劇や探検物語が多い
レトロと未来が融合した独特の雰囲気を持つジャンルで、歯車や蒸気、飛行船といったガジェットが世界観の魅力を一気に引き上げます。
現実の歴史をベースにしながら、もしも技術進化が違っていたらという想像力が重要になります。
バイオパンク

バイオパンクは、遺伝子工学や生命科学の技術が高度に発達した未来社会を描くSFジャンルです。
サイバーパンクがコンピュータ技術を中心にしたのに対し、バイオパンクは生命操作技術を中心に据えています。
- 遺伝子操作や編集技術が日常的に行われる
- カスタマイズされた生物や人間が存在する
- 製薬会社や生命科学企業が大きな力を持つ
バイオパンクの魅力は、「生命とは何か」「人間とは何か」という根源的な問いかけにあります。
遺伝子を自由に操作できる時代が来たとき、私たちのアイデンティティや人間性はどうなるのか。
現実の科学技術の進歩と密接に関わっているため「近い将来、本当に起こりうる」と感じさせる迫力があります。
SFのジャンル分け10種類:まとめ
今回はSFのジャンルを10種類に分けて解説しました。
SF小説を魅力的にするには、しっかりとした世界観とリアリティのある設定が欠かせません。
ハードSFなら科学的な正確さを重視し、ソフトSFなら社会的テーマに焦点を当てるとよいでしょう。
スペースオペラやサイバーパンクなど、ジャンルの特徴を理解することで作品の方向性も明確になります。


