ペンネームを使う職業は、小説家やイラストレーターなど様々なものがあります。
しかし意外と決め方に困りますよね。おしゃれな名前にしたりセンスのいい名前にしたいけど、どう考えればいいのか悩んでしまおます。
そこで今回はペンネームを使い理由と決め方を解説します。
- ペンネームの決め方5つのポイント
- 小説家がペンネームを使う3つの理由
小説家のペンネームの決め方5つのポイント
ペンネームを決めるときには、どんな名前にするかをよく考えることが大切です。名前は作家の顔みたいなものでずっと付き合っていくものです。
ペンネームの考え方としては以下のような方法があります。
- アナグラム
- 本名から連想する
- 好きなもの
アナグラムは森田をタモリにするように文字を入れ替えてつくる手法です。
本名から連想してつけた作家の例では石田衣良さんがいます。石田衣良さんは、本名の「石平(いしだいら)」をもじってペンネームにしています。
このようにペンネームの決め方はいくつかありますが、前提として押さえておくべきコツが5つあります。
- 読みやすい
- 恥ずかしくない
- 有名人や既存の作家と被らない
- 検索しやすい
- 長期的に使える
一つずつ解説していきます。
読みやすい名前にする
ペンネームの決め方のコツ1つ目は「読みやすい名前にする」ことです。
ぱっと見て読みやすいペンネームにすることは自分の名前を世間に広めるためにかなり重要なポイントです。
読みやすい名前にすることで以下のようなメリットがあります。
- 読者が覚えやすい
- 口コミで広がりやすい
- 作品の紹介がしやすい
- 読者が作品を探しやすい
難しい漢字やヘンテコな当て字を使うと「これなんて読むの?」と読者に思われてしまい覚えてもらえません。
中学生でも読める漢字を使って、読みやすい響きを意識しましょう。
恥ずかしくない名前にする
ペンネームの決め方のコツ2つ目は「恥ずかしくない名前にする」ことです。
人前で呼ばれたり、自分から名乗るときに恥ずかしくない名前にしましょう。
目立ったり奇をてらうために、下品な名前をつける人はたまにいるようです。
ペンネームで自己紹介をするときに恥ずかしくなるような名前はよくないでしょう。
恥ずかしい名前だと相手も呼びにくいですよね。
有名人や既存の作家と被らない
ペンネームの決め方のコツ3つ目は「有名人や既存の作家と被らない」ことです。
- 有名な芸能人
- 既存の作家
- 漫画や小説のキャラクター
すでに活動している作家や有名人と同じ名前を使ってしまうと、読者は同じ作家だと混同してしまったり同一人物だと思ってしまいます。
たとえば「木村拓哉」という名前。名字も名前もよくあるシンプルな名前ですがSMAPのキムタクが真っ先に浮かんでしまいますよね。
使いたいペンネームをインターネットで検索して、かぶっていないか確認するようにしましょう。
作家の例でいうと、桐野夏生さんは過去に野原野枝実という名義を使ったことがあります。
これは作家の銀色夏生がいるから使わないでほしいと編集に言われたことから使っていたペンネームだそうです。
フルネームが被っていなくても、その名前を聞いてぱっと顔が浮かぶような有名人がいる場合は避けたほうがいいかもしれません。
また架空のキャラクターでも名前がかぶると先入観を持たれてしまうので、漫画やアニメのキャラクターともかぶっていないか確認しておきましょう。
独自の名前にすることで、長く使えるペンネームになりますし、読者も覚えやすくなります。
検索しやすい名前にする
ペンネームの決め方のコツ4つ目は「検索しやすい名前にする」ことです。
インターネット時代では、読者が作品を見つけやすい名前にすることは重要です。あまりに一般的すぎる言葉や、入力しにくい複雑な名前は避けましょう。
理想はペンネームで検索したときに自分の作品やSNSが一番上に出てくることです。
筆者である私は「三雲ハル」という名前で活動していますが、検索するとこのサイトがトップに出てきます。
そうすることで、自分の作品が気になって検索した人がすぐに見つけやすくなります。
また、現在は口コミで小説が広まっていくことも多いですよね。そのため変換しやすく検索しやすい名前にするのがオススメです。
長期的に使える名前にする
ペンネームの決め方のコツ5つ目は「長期的に使える名前にする」ことです。
ペンネームは長く使う可能性があるので、ずっと使えるような名前を選ぶことも大事です。
流行りの言葉や若者向けのスラングなどは、時間が経つと古い印象になってしまうことがあるため、できるだけ普遍的で幅広い読者層に親しみやすいペンネームが理想です。
ここまでペンネームの決め方のコツを解説してきました。
小説家がペンネームを使う3つの理由
小説家はなぜペンネームを使うのでしょうか?理由を3つ紹介します。
自由に作品を発表できたり、新しいジャンルに挑戦しやすくなったりと、実はペンネームには多くのメリットがあるんです。
- 本名公開のリスクを避ける
- デリケートなテーマを書ける
- 性別による先入観をなくす
本名公開のリスクを避ける
ペンネームを使う理由1つ目は「本名公開のリスクを避ける」ためです。
特に有名な作家になると、読者やメディアからの注目が集まりますよね。本名を使ってしまうと、家族や自分のプライベートな生活が知られてしまうかもしれません。
作品が原因で炎上したときに本名で検索されて昔のSNSや学生時代の記録が洗い出されてしまうこともあります。
そういう被害を避けるためにペンネームを使うことで、自分の生活や大切な人を守ることができます。
また小説に限らず作品を発表すれば、批評というものはつきものです。中には批判を超えた中傷もあるかもしれません。
「田中太郎の小説はひどい」といった書き込みなど本名で批判されるとメンタル的にもダメージが増してしまいます。
生活の安全と気持ち的な安心を得るためにペンネームを使うのが良いでしょう。
デリケートなテーマを書ける
ペンネームを使う理由2つ目は「デリケートなテーマを書ける」ためです。
ペンネームを使うと、本名では書きにくいテーマにも挑戦しやすくなります。
たとえば、少し過激な内容やデリケートな話題を扱うときも、ペンネームなら安心して書けますよね。
実生活で周りの人に知られる心配が少なくなるので、作家として本当に伝えたいことや自由なアイデアをのびのびと表現できるようになるのです。
また、別名を使うことで新しいジャンルにも挑戦しやすくなるのもメリットです。いつもとは違うスタイルや書き方を試してみるときにも、ペンネームがあると楽にトライできるのです。
性別による先入観をなくす
ペンネームを使う理由3つ目は「性別による先入観をなくす」ためです。
小説家ではあまりいませんが、女性漫画家の中には中性的なペンネームをつける人が多くいます。
- 荒川弘「鋼の錬金術師」
- 大高忍「マギ」
- 大今良時「聲の形」
上記の作家は一見すると男性のような印象を受けますが、3人とも女性漫画家です。
なぜ中性的なペンネームを使っているのでしょうか?
その理由として性別による先入観などがあるようです。
少年漫画誌だと「女性が描いているなら読まない」という読者がいるそうです。そのため編集者から中性的なペンネームにするように助言があるんだとか。
また女性だと顔や結婚などプライベートについて探る読者も多いそうです。
そういった性別による先入観やリスクを減らすためにペンネームを使うことがあります。
ペンネームを使う理由や決め方のコツ:まとめ
小説家がペンネームを使う理由や決め方のコツを解説しました。
- 読みやすいこと
- 恥ずかしくない
- 有名人や他の作家と被らない
- 検索しやすいくて上位表示される
- 長期的に使える
- 本名公開のリスクを避ける
- デリケートなテーマを書ける
- 性別による先入観をなくす
小説家にとってペンネームは、看板になるものなので長く使えるものをしっかり考えましょう。
おしゃれさやセンスのいいペンネームを求めがちですが、大切なのは「読みやすくて検索しやすい」ことです。
それだけではなく他の人とかぶらない個性も必要です。難しいですが大切なことなので意識してペンネームを作ってみてください。