日常系小説の書き方を解説!ストーリー作りのポイント

日常系小説の書き方を解説!ストーリー作りのポイント

日常系とはキャラクターのありふれた日常を丁寧に描くジャンルです。

人気ジャンルの一つですが、大きな事件が起きないため書こうとすると難しいものです。

そこで今回は、日常系小説の書き方のポイントを解説します。何を描けばいいのか、ストーリーの考え方や裏技をわかりやすく解説します。

日常系小説を書く上で役立つヒントが満載なので、ぜひ参考にしてください。

目次

日常系小説とは?どんなストーリーを描くのか

まずは日常系小説とはどんな物語のことなのか、人気の理由と合わせて解説します。

  • 日常系小説とは?
  • 人気の理由
  • 日常の悩みや成長を描く

日常系小説とは?

日常系小説とは、「何気ない日常の物語」を描くジャンルのことです。

私たち読者と同じようにどこにでもある普通の世界で日常を送っているキャラクターが登場する物語で、「空気系」とも呼ばれています。

サスペンス小説のような大きな事件や劇的な展開が怒るわけではなく、日常を淡々と描く中で小さな感動やちょっとした幸せを描くのが特徴です。

漫画やアニメの人気ジャンルの一つで、例としては以下のような作品があります。

  • けいおん!
  • ひだまりスケッチ
  • ご注文はうさぎですか?

国民的アニメの「ちびまる子ちゃん」や「サザエさん」も日常系と言えますね。

人気の理由

日常系小説が人気の理由として読者が共感しやすいこと、癒やされることが挙げられます。

普通の世界でキャラクターが特殊能力を持っていないため、読者の日常と地続きになっている感覚になるのです。

特に日常系は学生が主人公になっているライトノベルが多いので同世代の中高生に人気があります。

「これ、わかる!」と思えるような共感できるシーンを大切にすることで、物語の魅力がぐっと増します。

また、サスペンスのようにハラハラドキドキする感覚がない代わりに、ゆったりほのぼのした日常を描くことで癒やしや穏やかな感動を届けることができます。

三雲ハル

爆笑したり驚愕するような大げさな感情にはならないけど、微笑みながら読めるといった感じでしょうか。

日常の悩みや成長を描く

日常系小説は大きな事件が起きない日常を描くものと言いましたが、何も起きないわけではありません。

生きている中で直面する問題や、小さな悩みなど日々の暮らしの中で経験する課題を描くことが多いです。

具体例

  • 友達とのちょっとしたすれ違い
  • 新しい挑戦に踏み出せない
  • 家族との関係性に悩んでいる

友人関係のトラブルや、目標を見つけられない主人公の葛藤など、誰もが経験するようなテーマを扱うことが一般的です。

三雲ハル

私たちが普段生きている中で必ずぶつかる壁や悩みがありますよね。読者にとって身近なテーマなので、共感を得ることができます。

その中で、主人公たちがどうやって問題を解決していくのかを描くことで、読者に「自分も頑張ってみよう」と思わせるようなポジティブな影響を与えられます。

キャラクターの成長や小さな成功を描くと心に残る作品になりますよ。

日常系小説の書き方!ストーリーを作るポイント

大きな事件が起きない日常系小説は、どのように書けばいいのかストーリーを考えるのが難しいですよね。

ここからは日常系を書く時のポイントを解説します。

  • キャラクターの個性を明確にする
  • 行事やイベントからストーリーを考える
  • ゲームのサブクエストみたいなもの
  • 裏技:1つだけ非日常設定を入れる

キャラクターの個性を明確にする

日常系小説は、キャラクターの個性を明確にすると書きやすくなります。

大きな事件で読者の興味をひくことができないので、日常的な出来事でも面白く感じさせる個性的なキャラクターが必要です。

わかりやすい例が、国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」です。

ちびまる子ちゃんは大きな事件が起きない日常系のアニメで、キャラクターはわかりやすく性格が表現されていますよね。

  • まる子:楽天的でなまけもの
  • 花輪くん:キザでお金持ちのお坊ちゃま
  • 藤木くん:気が小さくて卑怯者
  • 永沢くん:ひねくれもの
  • 野口さん:おとなしいけどお笑い好き

キャラクターの個性がはっきりしていれば、日常的な出来事でもそれぞれ違う反応や行動をするので、面白く描くことができます。

日常系小説を書くときは、まず登場人物の性格を一言で言い表せるくらいはっきりさせるようにしましょう。

行事やイベントからストーリーを考える

日常系小説は、大きな事件が起きない物語なのでストーリーやネタをどう考えればいいのか悩むと思います。

でも考え方は簡単で、その世界で起こり得るイベントや出来事から考えればいいのです。

学校が舞台の小説なら行事がたくさんありますよね。

  • 修学旅行
  • 体育祭
  • 期末テスト
  • 夏休み
  • 部活の大会

そのイベントの中で、キャラクターたちがどんな行動をするのかを考えていきます。

前述した「キャラクターの個性を明確にする」というポイントを押さえておけば、行動や小さなトラブルを考えやすくなります。

そして、思いついたイベントや出来事を起承転結に当てはめて膨らませてみましょう。

日常系の例として挙げられる「ご注文はうさぎですか?」や「けいおん!」も原作は4コマ漫画です。

基本的な構成方法ですが、わかいやすいので日常系小説にはぴったりな型です。

起承転結については以下の記事で解説しています。

ゲームのサブクエストみたいなもの

日常系小説で起きるイベントはゲームでいうサブクエストみたいなものです。

  • メインクエスト:魔王を倒して世界を救う
  • サブクエスト:迷子のペットを探し出す、予言の書を解読する

メインクエストを描くとファンタジー小説になりますが、サブクエストを描けば日常系小説になります。

裏技:1つだけ非日常設定を入れる

どうしても日常系小説のネタが思いつかないという方は、1つだけ非日常設定を入れると考えやすくなります。

わかりやすい例が「ドラえもん」です。

  • 公立小学校に通う普通の少年が主人公
  • 学校生活など日常風景を描く物語
  • 未来からやってきたネコ型ロボット

少年の日常生活の中に、未来からやってきたネコ型ロボットという非日常要素があります。

ドラえもんが出すひみつ道具によって、日常に新鮮さが生まれています。

ここまでくるとSFと呼ばれてしまいますが、もっと控えめな非日常でも大丈夫です。

  • 言葉を話す近所の野良猫
  • 幽霊と一緒に暮らしている
  • 近所に巨大テーマパークができる

非日常要素を軸に考えていくと、日常系小説のストーリーを考えやすくなります。

ただし、非日常要素が世界に影響を与えすぎていたり複数あると、もはや日常ではなくなってしまうので1だけにしておきましょう。

ちょっと不思議だけど、どこか身近に感じられるような設定があると物語に奥行きが出て読者を惹きつける作品が作れますよ。

日常系小説の書き方:まとめ

今回は日常系小説の書き方を解説しました。

  • 日常系とは何気ない日常を描くジャンル
  • 魅力的なキャラクターを作れると成功しやすい
  • イベントや行事からストーリーを考えていく
  • 1つだけ非日常設定を入れると作りやすい

日常系小説は身近で親しみやすいテーマを扱うため読者に共感してもらいやすい一方で、細やかな描写や工夫が求められるジャンルです。

キャラクターの個性をはっきりさせて、小さな問題や悩みを描くことで癒やしや感動を届けることができます。

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この記事を書いた人

「物書きラボ」は、小説の書き方を初心者にもわかりやすく解説するサイトです。既存のノウハウだけではなく私が実践し試行錯誤を重ねた情報をお届けしています。

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