お仕事小説とは、特定の職業の世界を舞台に登場人物の成長や人間関係を描いていくジャンルです。
- お仕事小説の基本的な書き方
- 知らない職業のリサーチ方法
人気の理由やテーマやキャラクター設定の重要性、さらにリアルな描写をするために必要なリサーチ方法も解説しているので参考にしてください。
お仕事小説の書き方を解説!リアルな職業描写が大切
お仕事小説の書き方を初心者向けに徹底解説します。
- お仕事小説とは何か
- 人気の理由
- 基本とテーマ設定
- キャラ設定
- リアルな職業描写
お仕事小説とは何か
お仕事小説とは、登場人物たちの仕事が物語の中心テーマとなるジャンルの小説です。
特定の職業を通して描かれる人間関係、社会との関わり、葛藤や成長が読者の心を動かします。
医者や警察官といった王道の仕事だけでなく、カフェ店員や農業などジャンルの幅が非常に広いのも特徴です。
ファンタジーの世界であれば、刀鍛冶や吟遊詩人などを主人公にしても成立します。
仕事を通じて生き方を見せる小説とも言えるので、読後に前向きな気持ちになる作品が多いですね。
単なるお仕事の紹介ではなく、あくまで人間ドラマが軸。
そのため小説として面白くするには、職業について深く描くことと、登場人物の感情や成長を描くことの両立がカギになります。
人気の理由
お仕事小説が人気の理由のひとつは、リアリティと共感がセットで味わえる点です。
現実に存在する仕事をテーマにするので、読者にとって身近でリアルな描写が魅力になります。
「こんな仕事があるんだ」という発見や「自分の職場と似てる」といった共感も生まれやすいんです。
フィクションでありながら、現実を深く映す鏡にもなるのがこのジャンルの大きな魅力ですね。
だからこそ、仕事の描写には細心の注意とリアリティが求められます。
基本とテーマ設定
お仕事小説では、仕事が舞台ではなく軸になるため、物語の構造にもひと工夫が必要です。
一般的な起承転結も大事ですが、業務の流れやルーティンの中にどんな事件や変化を起こすかがポイントです。
たとえば、新人が現場で失敗を繰り返しながらも先輩に支えられて成長していく…そんなプロットは王道だけど強いです。
テーマ設定では「仕事を通して何を伝えたいか?」が大事になります。
働く意味や人間関係、キャリアと家庭の両立などリアルなテーマを据えると物語に深みが出ますよ。
キャラ設定
前述したようにお仕事小説は職業を紹介するための作品ではありません。
そのためキャラクターを掘り下げて読者が感情移入できるような背景や動機をしっかり持たせる必要があります。
どんな行動理念を持ってその仕事に就いているのかを考えます。
たとえば、ブラックジャックのように医者でありながら自分の理念に沿わないときは患者を理療しないキャラなど。
現実にいそうなキャラにするなら、親の介護のために地元に戻って役場で働くことになった元営業マン…とか、かなりリアルですよね。
読者が「自分もこうだったかも」と感じられる設定は共感ポイントが高いです。
ライバルや上司、後輩など周囲の人物も職場らしいキャラ設定をすると世界観がぐっと広がりますよ。
リアルな職業描写
職業をリアルに描写するためには、具体的なディテール(細部)が欠かせません。
たとえば、医療系ならカルテ記入の流れや緊急時の動き、飲食店なら開店準備やホールの連携など細かい部分がリアル感を作ります。
業界用語や業務手順を調べるのはもちろん、その職業の1日の流れを描写するのがすごく効果的です。
ただし、専門知識を並べすぎると読みづらくなるので読者の視点でどこまで説明するかバランスを考えましょう。
お仕事小説の書き方!知らない職業のリサーチ方法
お仕事小説を書きたい場合は、自分が経験したことがある職業を題材にするのが最も書きやすいです。
焼肉屋さんでバイトをしたことがあるなら、そのときの業務の流れや上司をモデルにしてもいいでしょう。
しかし知らない職業を書いてみたい場合は、ゼロからリサーチする必要があります。
ここからは描写にリアルさを出すためのリサーチ方法を解説します。
- 図書館で情報収集
- 現場を体験する
- インタビュー
- SNSで一次情報を集める
図書館で情報収集
まず基本のリサーチ方法としておすすめなのが図書館や専門書での情報収集です。
図書館には職業別のルポ本や実務書、ノンフィクションが充実しています。
たとえば、刑事なら「警察官の一日」、鉄道関係なら「駅員の仕事」といった本がけっこうあるんです。
特に仕事の裏側や現場の声をまとめたエッセイ本なんかは、リアルな描写の宝庫ですよ。
分厚い業務マニュアルじゃなく、体験談ベースの本を探すのがコツです。
現場を体験する
次に効果的なのが、実際にその仕事の現場を訪れて体感する方法です。
たとえば、飲食業ならカフェやレストランで食事をしながらスタッフの動きや雰囲気を観察します。
なかには、職場体験や社会科見学ができる施設もありますよ。
もちろんすべての職種に当てはまるわけではありませんが、五感で感じる情報は物語のリアリティを何倍にも高めてくれます。
音や雰囲気など、本では伝わりにくい要素を拾えるのが大きなメリットです。
インタビュー
一番リアルで説得力のある情報が手に入る方法が「インタビュー」です。
知り合いにその職業の人がいれば直接聞くのがベスト。
知り合いがいない場合でもSNSや趣味のコミュニティなどで「〇〇について教えてほしい」と募集すると、意外と協力してくれる人も多いです。
ポイントは、答えやすい質問に絞ること。
たとえば「仕事の中で一番大変なことは?」など、相手が話しやすい質問を事前に用意しておくとスムーズですよ。
話を聞くときは必ず「小説のための取材であること」「実名は出さないこと」を伝えると安心してもらえます。
SNSで一次情報を集める
近年は、SNSやYouTubeも立派な情報源になっています。
Twitterでは「看護師の本音」「物流あるある」などのハッシュタグで、現場の声がリアルに飛び交ってますよね。
YouTubeでも「〇〇の一日」といったルーティン動画や、仕事の裏側系の企画はとても参考になります。
ただし、SNSやYouTubeは情報の信憑性に注意が必要です。
職業を偽っているだけの人もいるので、なるべく顔出ししていて信用できそうな情報だけ取り入れるようにしましょう。
とはいえ、最新の現場感覚を知るにはピッタリのツールなので、ぜひ活用してみてください。
お仕事小説の書き方!知らない職業のリサーチ方法:まとめ
今回はお仕事小説の書き方を解説しました。
- 特定の職業を通じて人間ドラマを描くジャンル
- リアリティと共感が人気の理由
- テーマとキャラ設定が大切
- 図書館やインタビューを活用してリサーチする
今回解説した内容を参考に、ぜひあなたらしいお仕事小説を書いてみてくださいね。