小説を書いている人の中には小説教室に通ってみようと考えている人もいると思います。
特にプロの小説家デビューを目指している人にとっては選択肢の一つになるでしょう。
しかし物書き仲間に聞くと「小説教室に行く意味はない」という意見もあります。
そこで今回は小説教室に通うメリットとデメリット、独学より講座を受ける方が良いのはどんな人なのか解説します。
小説教室は意味ない?3つのメリット

結論から言えば「小説教室に意味がない」ということはありません。上手に活用できれば創作スキルの上達に役立ちます。
ただ、小説教室に通わないとプロデビューできないわけではなりません。むしろほとんどの作家は小説学校などには通わず独学で学んでデビューしています。
そのため通うメリットとデメリットを比較して選択する必要があります。
まずは小説教室や学校に通うメリットを解説します。
- プロから学べる
- 添削や講評してくれる
- モチベーションを維持できる
プロから学べる
小説教室のメリット1つ目は「プロから学べる」ことです。
小説教室に通う最大のメリットは、プロの作家や編集者から直接指導を受けられることです。
これは独学では得られない貴重な機会であり、作家としての成長を大きく助けてくれます。
物語の作り方や登場人物の個性の出し方、さらに文章を書くコツなど実践的なスキルを直接学べます。

講師によっては自分の作品を実例としてどう発想したのか、どんな意図で書いたのかを解説してくれる人もいます。
さらにプロの作家や編集者は、出版実績もある方なので創作の技術だけではなく業界の知識まで幅広く知ることができます。
また、プロが現在のトレンドや業界のニーズに合わせたアドバイスしてくれることもあり、小説家デビューを目指している人にとっては貴重な機会です。
添削や講評してくれる
小説教室のメリット2つ目は「添削や講評してくれる」ことです。
自分が書いた小説を講師に読んでもらって講評してもらったり、添削してもらえるのは小説教室ならではのメリットです。
自分ではよく書けていると思っている小説でも他人が読むとイマイチなことがあります。
独学でも友人や家族などに読んでもらい感想を聞くことはできますが、プロではないので技術的な指摘はしてもらえないでしょう。
ネットや作法本で独学するだけでは不可能な「あなた個人に合わせた添削」をしてくれる点は大きなメリットになります。
また講師だけでなく同じ教室に通う仲間からも感想を聞けるため、いろんな視点で作品をブラッシュアップできます。
モチベーションを維持できる
小説教室のメリット3つ目は「モチベーションを維持できる」ことです。
小説を書くのは体力も精神力も使うので、なかなか継続できないと悩んでいる人は多いと思います。
小説教室に通い始めれば、定期的な授業や課題があるので自然と執筆ペースを保つことができます。
多くの講座では毎回、短編の課題が出されて生徒が提出した小説を講師が読んで講評してくれる授業があります。
さらに、一緒に頑張る仲間がいると「自分も負けてられない」と良い刺激を受けてモチベーションの維持に役立ちます。
講評を受けることで自分が成長している実感も得られるので創作活動がより楽しくなりますよ。
小説教室は意味ない?3つのデメリット


小説教室にはメリットもたくさんありますが、注意しておきたいデメリットもあります。ここからは、通う前に知っておきたいデメリットを3つ解説します。
- お金がかかる
- 自分に合わない可能性
- 時間的な拘束がある
お金がかかる
小説教室のデメリット1つ目は「お金がかかる」ことです。
小説教室に通う最大のデメリットは、決して安くない費用がかかることです。
- 授業料
- 教材費
- 交通費
継続して通い続けることになるので、金銭的な負担を覚悟する必要があります。
授業料は小説教室によってピンキリで、毎月数千円のところもあれば数万円かかる講座もあります。
特に有名なプロ小説家が教えてくれる教室だと授業料が高くなることが多いです。
プロから実践的な講座を受けられるのはそれだけ価値があることですが、相当な費用がかかります。
さらに、教材費や課題の印刷費などが必要になる場合もあります。



無理のない範囲で予算を決めてまず体験授業を受けてみたり、受講者の口コミを参考にしたりして慎重に判断しましょう。
自分に合わない可能性
小説教室のデメリット2つ目は「自分に合わない可能性」があることです。
小説教室と一口に言っても、その雰囲気や指導方法は教室によって大きく異なります。
たとえば、エンタメ小説に強い教室もあれば、純文学を重視するところもあり選び方を間違えるとモチベーションを失う原因になります。
また、講師によって厳しく講評する人、褒めながら添削する人など様々です。
自分の性格に合わない人に当たってしまうと小説を書くことすら嫌になってしまうかもしれません。
そのため、事前にカリキュラムや講師の経歴を確認し、自分の書きたいジャンルに適しているかを見極めることが重要です。



体験授業や見学が可能な場合は積極的に参加して雰囲気をつかむのがおすすめです。
時間的な拘束がある
小説教室のデメリット3つ目は「時間的な拘束がある」ことです。
小説教室に通いはじめると、授業の日程にスケジュールを合わせる必要があります。
週に1回や月に1回でも、仕事や学業と重なるとスケジュールが厳しくなることがありますよね。
独学であれば空いた時間に自分のペースで小説を執筆できますが、講座の時間は自分で決めることはできないため仕事がもう一つ増える感覚になります。
また、締切付きの課題が出されることが多いのでプライベートの時間を大きく削らなければいけなくなります。
忙しい日常の中で時間を確保することが現実的に可能か考えておく必要があります。
小説教室は意味ない?選び方のポイント
小説教室に通うときに、どこを見て選べばいいのか選び方のポイントを解説します。
講師の経歴や実績を調べる
小説教室で教えてくれる講師がどんな人なのか調べてみるのも大切です。
プロの小説家ならこれまでにどんな作品を書いてきて、どのジャンルが得意なのか受賞歴や出版歴を調べておきましょう。
現役のプロ作家が先生をしている教室じゃないと、的外れな講評をされてしまう可能性もあります。



編集者が講師をしている場合は、どんな作品に携わっているのか本当に実績があるのか確認しましょう。
講師の名前で検索すると情報が出てくることがあります。
また、その小説教室からプロデビューしている小説家がいるか確認しましょう。
もしプロデビューした生徒がいる場合は、講座の公式サイトに掲載されている可能性が高いです。
自分の目的に合っているか
まず「どうして小説教室に通いたいのか」を考えてみましょう。
- プロとして小説家デビューしたい
- 趣味で書きたい
たとえば、プロの小説家を目指しているならプロデビューに向けたサポートが充実している教室や実績がある講座がいいですね。
もし趣味で楽しみたいなら、リラックスした雰囲気で気軽に学べる教室がおすすめです。
また、自分が書きたいジャンルに合っているかも重要です。エンタメ小説が得意な教室もあれば、純文学が得意な教室もあります。
公式サイトを見ただけではわからないこともありますが、多くの小説教室では体験授業や見学を受け付けています。
体験授業に参加してみて、教室の雰囲気や講師の教え方を確認することができます。自分がこの環境で上達できるか判断しましょう。
通信講座も選択肢の一つ
小説教室に直接通う時間が取れない人には、通信講座も選択肢の一つになります。
通信教育は書籍や教材で学習しながら、課題を提出して添削などの指導を受ける形式です。
先生との対面授業はありませんが時間や場所を選ばず自宅でできるので、忙しい方でも参加しやすくなります。
ただし、課題提出や添削が受けられること以外は独学とほぼ変わらないのでモチベーションを保てるかが肝になります。
小説教室はどんな人に向いてる?まとめ
小説教室に通う意味はないのか、メリットとデメリットを解説しました。
今回紹介した内容から、小説教室はどんな人に向いているのかまとめます。
- プロを目指しているが毎回一次選考で落ちる
- 独学で限界を感じた
- モチベーションが続かない
- プロ作家に講評してもらいたい
講座を受けるには、お金や時間がかかるというデメリットがあります。
しかしプロ作家や編集者に自分の小説を呼んでもらって講評や添削を受けるという独学にはない大きなメリットがあります。
授業の質もピンキリなので、通いたい場合は事前に口コミや評判を調べて慎重に選ぶようにしたほうがいいです。
自分に合った学び方を見つけて、素敵な小説を書き上げてください。