小説のクライマックスの書き方!物語の山場の作り方を例とパターンで解説

小説のクライマックスの書き方!物語の山場の作り方を例とパターンで解説

小説のクライマックスは、物語の山場として一番盛り上がるシーンです。

しかし「クライマックスの書き方がわからない」「盛り上がる展開が思いつかない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は以下の内容を解説します。

この記事の内容
  • 前半:物語の山場を作る3つのポイント
  • 後半:クライマックスの3つのパターン

読者の心に残りやすくストーリーの中でも重要な場面なので、最後まで読んでぜひ参考にしてください。

目次

小説のクライマックスの書き方!山場を作る3つのポイント

小説のクライマックスを盛り上げるために基本的な3つのポイントを押さえることが大切です。

山場で何を描けばいいのかわからない方は以下3つの点を意識して作ってみましょう。

  • 主人公に最大の試練を用意する
  • 感情のピークを作る
  • 伏線回収で読者を満足させる

一つずつ詳しく解説していきます。

主人公に最大の試練を与える

クライマックスを盛り上げるために「主人公に物語で最大の試練」を与えましょう。

主人公は物語の冒頭では何かしらの問題や課題を抱えています。

序盤から中盤にかけて、様々な出来事を経験して成長していき課題を解決できる力をつけていきます。

そしてクライマックスでは、問題に真正面から向き合い成長した姿を行動で読者に示すのです。

過去の自分では絶対に乗り越えられなかったような試練に挑む展開を作ることで読者をぐっと引き込みやすくなります。

試練にはどんなものがあるのか、ジャンル別に例を紹介します。

ジャンルクライマックスの例
ファンタジー最強の敵との決戦、強大な魔法の制御、世界を救う決断
ミステリ真相解明、犯人との心理戦、最後の証拠を見つけ出す
恋愛告白、大きな誤解を解く、愛を試される選択を迫られる
ホラー恐怖のピーク、犯人との対決、逃げ切れるかどうか

このように、主人公がどうしても避けられない大きな壁を用意することが重要です。

感情のピークを作る

物語のクライマックスを盛り上げるには、登場人物の感情がピークに達する場面を描くことが大切です。

絶望、怒り、歓喜、決意などキャラクターが強い感情を抱く場面を丁寧に描くことで、読者もその感情に共感します。

感情のピークを作るためには、登場人物の気持ちが大きく動く瞬間を意識することが大切です。

具体例
  • 感動のカタルシス
    • 離れ離れだった家族との再会
  • 努力が報われる
    • 諦めずに練習を続けた主人公が大会で優勝する
  • 絶望から希望へ
    • 絶望的な状況の中、一筋の希望が見えて未来への可能性が開ける
  • 犠牲的な決断
    • 誰かを守るために自らを犠牲にすることを決意する瞬間

感情がピークを迎える瞬間は主人公が「選択を迫られた」結果だと、よりドラマチックになります。

たとえば「正義を貫くか、大切な人を救うか」というような究極の選択を用意すると、読者の感情も揺さぶられて盛り上がります。

伏線回収で読者を満足させる

クライマックスで読者に感動を与えるために、伏線の回収は欠かせません。

あのときの出来事が、ここにつながっていたのか」と読者が驚き納得できるような展開を用意すると、読後の満足感が一気に高まります。

たとえば、序盤で「なぜか大切にされていたペンダント」が実はクライマックスで敵を倒す鍵になっていたといった展開。

伏線が上手に機能すると、読者は「この物語は無駄がない」「よくできている」と感じるようになります。

伏線の回収は、クライマックスの中でも最も盛り上がる山場で行うと効果的です。

主人公が絶体絶命のピンチに陥ったときに、

  • 序盤で助けたキャラが助けに来る
  • 過去に習った技が役立つ

といった形で伏線を回収すると感動的な展開になります。

クライマックスの書き方をパターン別に解説

小説のクライマックスシーンには代表的な3つのパターンがあります。

  • アクション主体
  • 感情的な展開
  • 心理的な葛藤を描く

物語やテーマに合わせてどのパターンにすればいいのか選択して山場を作ってみてください。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

アクション主体

アクション主体のクライマックスは、戦いや対決など「動きのある展開」が特徴です。

主人公と最大の敵やラスボスと直接対決をして勝敗が決するシーンは、物語の山場として一番盛り上がるシーンでしょう。

例:主人公が師匠の技を受け継ぎ、最後の敵と戦いを繰り広げる。

ポイント
  • 戦いのスケールを大きくする:大勢が入り乱れる決戦
  • 戦いにドラマを持たせる:因縁のある相手との決着
  • 戦術や頭脳戦を取り入れ:戦略が必要な戦い

少年漫画やエンタメ系の小説ではこのパターンが最も多いかもしれませんね。

感情的な展開

感情的なクライマックスは、登場人物の心情の変化が中心となる展開です。

「ずっと抱えていた思いを爆発させる」「長年の誤解が解ける」といったシーンは、読者の感動を誘います。

例:長年すれ違っていた親子が、最後に和解し涙を流しながら抱きしめ合う。

ポイント
  • 心情を丁寧に描写する:喜怒哀楽を言葉や行動で表す
  • キャラの対話を重視する:ずっと言えなかった本音を告白する
  • 感情を高める:絶望のどん底から希望を見つける

恋愛小説や人間ドラマを描くストーリーで効果的なクライマックスです。

心理的な葛藤を描く

心理的なクライマックスは、登場人物の内面的な葛藤や決断が焦点となる展開です。

「どちらを選ぶべきか?」といった究極の選択に迫られるシーンを描いて葛藤させます。

例:愛する人の命と引き換えに、世界を救うことができる。

ポイント
  • 二者択一の選択を強調する
  • キャラクターの内面描写を深める
  • 選択の結果が物語の結末に大きく影響する

主人公の個性やテーマによって選択するものが変わります。「読者に何を伝えたいか」を意識しましょう。

小説のクライマックス(山場)の書き方:まとめ

小説のクライマックスの書き方を3つのポイントとパターンで解説しました。

  • クライマックスは物語の最大の盛り上がりであり主人公の試練や成長を描く
  • 感情のピークを作り主人公に選択を迫る
  • アクション、感動、心理的葛藤の3パターンが基本

今回紹介したテクニックを活かして、あなたの小説のクライマックスを作ってください。

▼次のステップ「結末の書き方」を見ていきましょう。

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この記事を書いた人

「物書きラボ」は、小説の書き方を初心者にもわかりやすく解説するサイトです。既存のノウハウだけではなく私が実践し試行錯誤を重ねた情報をお届けしています。

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