小説のストーリーや設定が思いつかなくて悩んでいる人は多いと思います。
そんなときに役立つのが「ネタ帳」です。アイデアノートを上手に使えば、頭の中のひらめきを形にして小説の世界をどんどん広げていくことができます。
今回はネタ帳の書き方のコツや、アナログとデジタルの使い分けまで詳しく解説します。
- 小説ネタ帳の書き方5つのコツ
- 手書きノートとデジタルアプリどっちがいい?
実際に私が使っているアイデアノートを実例に紹介しています。
小説ネタ帳の書き方5つのコツ
小説を書く上でアイデアを整理するために「ネタ帳」は大切な道具です。
頭の中だけで考えていると忘れてしまいそうなひらめきをしっかり形に残すことができます。
ここではネタ帳の書き方5つのコツを解説します。
- 思いついたら何でも書く
- いつでも書けるようにする
- 感情や考えも一緒に書く
- 1つのネタ帳にまとめる
- ネタ帳は定期的に見返す
思いついたら何でも書く
小説のネタ帳には、とにかく思いついたことをどんどん記録していきます。
たとえば、授業中や部活の帰り道、仕事帰りの電車の中など何でも気になった出来事や面白い表現が頭に浮かんだらすぐにメモしておくと良いですよ。
このときに「これは小説のネタには使えないな」など考えてメモを取るのをやめてしまうのはもったいないです。
ネタは思いついたときには大したことなくても、他のネタと組み合わせると面白いアイデアになることがあります。
たとえば私のネタ帳を読み返してみると以下のようなものがありました。
- 海上もちの木飛びうつり競技、日本代表
- なんでも屋を一人手懐けているばあさん
- 人類より先にロボットが存在する世界、人類をロボットが作った。
最初のやつなんて今見てもわけがわかりませんが、良いアイデアに発展することもあります。
ネタ帳は誰かに見せるものではないので、くだらないことでもどんどん書き留めておきましょう。
いつでも書けるようにする
ネタを思いついたらすぐに書けるようにするために、ネタ帳を常に持ち運んでおく必要があります。
そのためポケットに入るA6サイズのノートや手帳を使うのがおすすめです。A6ノートなら3冊セットの商品が百均にも売っているのでお金もかかりません。
実際に私が使っているアイデアノートはコチラ。
これは2016年に使っていたネタ帳です。右下を三角に切ることでめくりやすくしています。
A6サイズのノートならズボンのポケットやカバンに入れてもかさばらないので持ち運ぶときも邪魔になりません。
高いノートを使うと雑に使いにくいですが、安いものならガシガシ書けるのも良いところです。
また家の中でもネタをすぐに書き留められるようにしましょう。
お風呂に入っていたりシャワーを浴びているときにアイデアがひらめくことってありませんか?どうやらリラックスしている状態だとネタが浮かびやすいことがあるそうです。
部屋にネタ帳を置いていると、シャワー中に小説に使えるネタが浮かんでも体をふいてドライヤーをかけている間に忘れてしまいますよね。
そこで私は洗面所にもネタ帳を1冊置いています。浴室から出て忘れる前にすぐに書き留められるのでネタの取りこぼしがなくなりました。
感情や考えも一緒に書く
ネタ帳には思いついたネタだけではなく、その時の自分の感情や考えも一緒に書き留めておきましょう。
「面白い展開を思いついた」というストーリーのアイデアだけをメモしがちです。確かにそれも大切ですが、小説は人間を描くものです。
感情や考えを一緒に書き留めることで、人間描写をするときに役に立ちます。
- 電車で見かけた親子の何気ないやり取りに心が温まった瞬間
- 友人との会話で感じた違和感
- 夕暮れ時の空を見上げた時の切なさ
その時の出来事だけをメモするのではなく、感じたことや何を考えたかも一緒に記録しておくといいでしょう。
1つのネタ帳にまとめる
ネタはジャンルごとに分けることなく1つのネタ帳にまとめておきます。
なぜならアイデアは「ネタとネタの組み合わせ」で生まれるものだからです。
キャラクターの要素や気になることなど全て1つのネタ帳にメモしておきます。
書き方の実例。
上記は実際に私が取っているネタ帳です。
字が汚くて中身は読めないと思いますが、自分だけ読めれば大丈夫です。
日付と思いついたことをメモして、新しいネタを書き留めるときは、フリーハンドで横線をひいて区切るだけです。
他の書籍や映画などのフレーズを記録するときは、必ず引用とわかるように記録しておきましょう。
自分のアイデアと混同してしまうと無意識にパクってしまうリスクがあります。
二次創作の場合も同じで、元ネタがあるなら必ず記載しておきます。
既存の要素と新しい要素が組み合わさってできるものなので、全てのネタがごちゃ混ぜにすることで新しい組み合わせが生まれます。
個人的な考えですが、ミステリー用のネタ帳やファンタジー用のネタ帳などジャンル別に分ける必要はありません。
ジャンルで分けると定番ネタばかりが集まりがちです。ネタを横断して組み合わせられることで斬新な小説が書けることもあると思います。
ネタ帳は定期的に見返す
ネタ帳は書き留めるだけでは意味がありません。定期的に見返してストーリーやエピソードなど小説に使えるレベルまで膨らませるようにしましょう。
後で見返すことで書いたばかりのときには思いつかなかった発想が生まれたり、別のネタとの組み合わせができることがあります。
- ネタを書き留める
- ネタ帳を見返す
- 小説に使えるように膨らませる
このサイクルを繰り返していきましょう。
小説のネタ帳はノートとアプリどっちがいい?
小説のネタ帳は手書きノートにするかスマホやパソコンのアプリにするか悩むところですよね。
結論から言えば自分がやりやすい方法を選択すればいいのですが、参考になるようにアナログとデジタルどっちがいいのかメリットデメリットを解説します。
アナログのメリットとデメリット
大学ノートなどアナログのネタ帳には手書きならではの良さがあります。
- メリット
-
- 脳が刺激される
- 図形や矢印も書きやすい
- 見返しやすい
- デメリット
-
- 紛失や破損のリスクがある
- 検索ができず探すのに時間がかかる
- 数が溜まっていき保管に困る
ノートに手書きすると、手を動かすので脳が刺激されて発想力が高まります。そのままネタの発想が広がったり思考しやすくなるメリットがあります。
また図形や矢印もサクッと書けるので、ネタ同士の関係性を繋いだり視覚的なネタも記録しやすくなります。
ネタ帳は見返して膨らませていくことも大切だと前述しました。デジタルアプリと違い、手書きノートだと10ページ前に戻ったり5ページ先を見ることもすぐにできますよね。
ただし検索ができないので特定のキーワードやネタを探すには向いていません。
デジタルのメリットとデメリット
デジタルのネタ帳も便利な点がたくさんあります。
- メリット
-
- 検索機能で必要な情報をすぐ見つけられる
- クラウド保存で紛失しにくい
- 画像や音声も保存できる
- デメリット
-
- 図形や矢印を書きにくい
- 電池が切れると使えなくなる
- 手書きより直感的な記録がしにくい
デジタルアプリだと検索できるので、過去のネタもすぐに探せます。
たとえばミステリーを書くときに「探偵」と検索すれば探偵にまつわるネタだけを抽出することも可能です。
画像や音声など文字以外も一緒に保存できるメリットは大きいですね。スマホのボイスメモにネタを吹き込めば手書きするよりも効率がよくなります。
一方で図形や矢印を書きにくいというデメリットもあります。デジタルだと直感的なメモがしにくいのでネタ同士を組み合わせることには向いていません。
ノートとアプリを併用する
ネタ帳の管理はノートとアプリを併用するのがおすすめです。
私のネタ帳の書き方を解説します。
まず普段は手書きのノートにネタを書き留めていきます。ポケットサイズの大学ノートに日常生活のなかで気になることをなんでも記録します。
そして1週間に1回「UpNote」というメモアプリに移していきます。
移すと言っても手作業で移すのではなく、アプリの文字起こし機能を使います。
手書きノートを写真に撮って文字起こしができるアプリに入れて移すだけなのでそれほど手間はかかりません。
このときにネタ帳を見返して膨らませたり小説のストーリーやエピソードに広げる作業も同時に行います。
まとめると以下のような流れです。
- 手書きノートでネタを集める
- アプリに移行しながらネタを広げる
- アプリで小説に使えるようにまとめる
手書きはネタを集めたり組わせるのに適していて、アプリは整理して小説の形にまとめることに適しています。
アナログとデジタル、それぞれの良いところを活かして使い分けるのがおすすめです。
小説のネタ帳の書き方:まとめ
小説のネタ帳の書き方のコツを解説しました。
小説を書くとき、ネタ帳はとても頼りになる相棒です。せっかく良いアイデアがひらめいてもノートに記録しておかなければすぐに忘れてしまいます。
また他のネタと組み合わせることで小説のストーリーやエピソードに展開することができるので必ずメモしておきましょう。
アナログのノートとデジタルのアプリはどちらもメリットデメリットがあります。併用するのがおすすめですが、自分にぴったりの使い方を見つけてください。