小説の魅力的な主人公の作り方!好かれる7つの設定と嫌われる特徴3選

小説の魅力的な主人公の作り方!好かれる7つの設定と嫌われる特徴3選

小説において不可欠なキャラクターは主人公です。

読者が共感や憧れを持てる主人公が作れないとストーリーは面白くなりません。

そこで今回は、魅力的な主人公の作り方を解説します。また反対に嫌われる主人公にありがちな設定もお伝えします。

「どんなキャラが読者に愛されるのか」を知りたい方にピッタリの記事ですので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

この記事の内容
  • 魅力的な主人公の作り方!必要な7つの設定
  • 嫌われる主人公の特徴3選
目次

小説の魅力的な主人公の作り方!7つの設定

小説を面白くするには魅力的な主人公を作ることが大切になります。

最も意識するべきことは「読者が共感できるか」ということ。共感されるために必要な7つの設定を解説します。

  • 明確な目標と動機
  • 弱点や欠点
  • 独自の個性
  • 葛藤と成長
  • ギャップを持たせる
  • 信念やポリシー
  • 行動力

明確な目標と動機

魅力的な主人公に必要な設定1つ目は「明確な目標と動機」です。

主人公には必ず、達成したい目標や目的を設定しましょう。目標を達成するために主人公が行動することで小説のストーリーが展開していきます。

目標達成がストーリーのゴールになるので読者は最後まで読み進めてくれるのです。

反対に主人公に何も目的がなければ、行き先も決めずに物語が進んでいくので読者は何を楽しみに読めばいいのかわかりません。

主人公が目的を達成するためのストーリーが小説を支える幹になるので必ず設定しましょう。

主人公の目標の例は以下のようなものです。

  • 廃れた実家の旅館を再建する
  • 未知の惑星で人類の新天地を開拓する
  • 親友の無実を証明し真犯人を突き止める

目標と一緒に、なぜ達成したいのかという「動機」も考えましょう。

動機は読者が主人公に感情移入や共感するために必要な設定です。

  • 亡き祖父母の想いを受け継ぎたい気持ち
  • 人類の新たな希望を見出したいという使命感
  • 絶対的な信頼と友情、不当な扱いを受けている友人を救いたい

動機は突き詰めれば、愛情や金銭のためなどシンプルなものになります。

特に、その目標にいたる背景や感情がしっかり描かれていると読者も共感しやすくなります。

目標と動機は物語全体の方向を決める大切な要素なので、ここがしっかりしていると物語に説得力が生まれますよ。

弱点や欠点

魅力的な主人公に必要な設定2つ目は「弱点や欠点」です。

どんなに魅力的な主人公でも、弱点や欠点がなければリアリティを欠いてしまいます。

完璧すぎるキャラクターは読者にとって共感を得にくい存在となるからです。

たとえば、「高いところが苦手な冒険家」や「短期なリーダー」など、欠点があることで人間味が生まれます。

弱点を克服する過程は主人公の成長を描く絶好のチャンスになり、読者が応援したくなるポイントです。

また、主人公に欠点があるからこそ他のキャラクターが支えたり助けたりする関係性が深まることもあります。

弱点や欠点はキャラクターに深みを与えてくれる重要なポイントです。

独自の個性

魅力的な主人公に必要な設定3つ目は「独自の個性」です。

たくさんのキャラクターが登場する小説では、主人公に独自の個性があると読者の印象に残りやすいです。

他の小説では見ない個性を設定できれば愛されるキャラクターとして人気が出ることもあります。

  • 古時計を常に修理している占い師
  • いつもヘッドフォンをしている探偵
  • アイスクリームマニアの消防士

個性を設定すると、それだけでキャラクターが際立ちます。

古時計を常に修理している占い師」のキャラクターから発展させると以下のような個性を作れます。

  • 作業中は精密ドライバーを耳に挟んでいる
  • 運勢を見る時に「あなたの人生の歯車は」と時計にまつわる比喩を使う
  • 「時は戻せませんが、進む方向は変えられます」と諭す

その個性から考えられる行動やセリフを作るとよりキャラクターの魅力が際立ちますよ。

主人公に独自の個性を持たせることは、読者がそのキャラクターを好きになるきっかけにもなります。

葛藤と成長

魅力的な主人公に必要な設定4つ目は「葛藤と成長」です。

主人公が困難や悩みに立ち向かい、成長していく姿は物語の見どころのひとつです。

人間関係や目標達成の過程で壁にぶつかり悩む主人公の姿には、読者も思わず共感してしまいます。

  • 自分の信念と周囲の期待の間で葛藤する主人公
  • 仲間を守るために苦しい選択をする主人公

上記のように困難を乗り越える過程が描かれると物語が深く感じられます。

そして物語のクライマックスでその成長が実を結ぶとストーリー全体に一貫性が生まれて印象に残りますよ。

ギャップを持たせる

魅力的な主人公に必要な設定5つ目は「ギャップを持たせる」です。

主人公にギャップを持たせることで、キャラクターに多面的な魅力を持たせることができます。

ギャップとは以下のようなものです。

  • 人気の恋愛小説家だが、恋愛経験は一度もない
  • 強面で怖い教師だが、猫には赤ちゃん言葉で話す
  • 豪快なプロレスラーだが、ミニチュア細工が趣味

このように主人公の属性と相反するような設定があると人間味が生まれたて親しみを感じますよね。

ギャップは、物語の新たな展開を作る要素にもなるのでぜひ設定しておきましょう。

信念やポリシー

魅力的な主人公に必要な設定6つ目は「信念やポリシー」です。

主人公がどんな信念やポリシーを持っているかは、そのキャラクターの核になります。

ポリシーを簡単に言うと「大切にしている考え方」のようなものです。

たとえば以下のようなものです。

  • 嘘はつかず常に真実を語る
  • たとえ敵でも卑怯な手は使わない
  • 愛はすべてを救う

主人公の行動指針になるものなので、ポリシーから外れないように描けば行動に一貫性が生まれます。

ポリシーが揺らぐ場面や試される場面を描くことで、物語に緊張感を与えることもできます。

どんな状況でも自分の信念を曲げない主人公は読者からも好かれるので設定しておきましょう。

行動力

魅力的な主人公に必要な設定7つ目は「行動力」です。

小説のストーリーは主人公が動くことで展開していきます。

そのため主人公自身が行動を起こし、物語を進める力を持っていることは重要です。

主人公のタイプに「巻き込まれ型」のような、あまりアクティブではないキャラクターもいます。

しかし受動的な主人公よりも、自らの意思で困難に立ち向かう主人公のほうが読者に魅力的にうつります。

たとえば、「仲間を救うためにリスクを恐れず行動する」や「失敗を乗り越えて次の挑戦に挑む」といった姿は、頼もしく応援したくなりますよね。

行動力のある主人公がいると、物語全体が力強く進み次の展開への期待感が高まります。

嫌われる主人公の特徴3選

嫌われる主人公の特徴

ここまで魅力的な主人公に必要な設定を解説してきました。一方で嫌われる主人公にもありがちな特徴があります。

ここからは特に嫌われやすい主人公の特徴について具体的に見ていきましょう。

  • 万能すぎる設定
  • おバカすぎて共感できない
  • 自己中心的な性格

万能すぎる設定

嫌われる主人公の特徴1つ目は「万能すぎる設定」です。

主人公が何でもできて、全く失敗もせず周囲から過剰に称賛されていると読者は「なんかリアルじゃないな」と感じてしまいます。

  • テストは全教科100点。勉強している描写は一切なし
  • 周囲の人物が無条件で主人公を好きになる
  • 強大な敵と対峙するも、新技を即興で繰り出して圧勝

上記のように完璧で隙がない主人公だと読者は共感できないので魅力を感じません。

また物語の緊張感や他キャラクターの存在意義が薄れてしまいますよね。

読者が楽しみたいのは、主人公が困難に直面しそれを乗り越える姿です。

あまりにも完璧だと「どうせ成功するんでしょ?」と思われ、読み進める興味を失わせてしまうんです。

どうしても主人公を万能キャラにしたいときは、最初の見出しで解説している「ギャップ」や「弱点」を作って親しみを持たれるような設定にすると良いですよ。

おバカすぎて共感できない

嫌われる主人公の特徴2つ目は「バカすぎて共感できない」ことです。

万能すぎる設定とは反対におバカすぎても共感できなくなってしまいます。

主人公の行動や判断が一貫していなかったり、明らかに愚かな選択を繰り返すと読者はフラストレーションを感じます。

  • 相手が悪人だと周りが何度指摘しても、無邪気に信じ続ける
  • 単純な計算も暗算もできず、日常生活すら支障をきたすレベル
  • 明らかな罠と分かっていても、毎回同じ手口に引っかかる

おバカな行動を繰り返すと、読者はイライラして主人公を嫌いになってしまいます。

ただし、主人公の失敗は成長のために必要な要素でもあります。

大切なことは失敗が成長や学びのきっかけになることです。主人公が失敗を経験して変化すればキャラクターの魅力につながります。

同じ失敗や間違いを繰り返すことがないようにしましょう。主人公がその失敗をどう乗り越えるかが大切です。

自己中心的な性格

嫌われる主人公の特徴3つ目は「自己中心的な性格」です。

主人公が自己中心的すぎると、読者は感情移入することが難しくなってしまいます。

  • 自分の利益ばかり考えて周りの人を振り回す
  • 仲間の気持ちを無視して行動する
  • 感謝の気持ちが薄く恩を仇で返すことも

自己中心的なキャクターは一言で言えば「嫌な奴」ですよね。

脇役として登場するならありですが、主人公には自己中心的な性格は設定するべきではありません。

ただし、物語を通じてその性格に変化が生まれたり仲間との絆が描かれたりすれば、逆に魅力的なキャラクターになることもあります。

その場合は早い段階で少しずつでも他人のために行動する場面を見せて成長の予感を読者に感じさせることが大切です。

成長する展開を予感させないと、途中で読むのをやめてしまうかもしれません。

小説の魅力的な主人公の作り方:まとめ

小説の「魅力的な主人公の設定7つ」と「嫌われる主人公の特徴3選」を解説しました。

魅力的な主人公
  • 目標と動機で共感させる
  • 弱点や欠点で親しみを感じさせる
  • 独自の個性で印象に残す
  • 葛藤と成長を描く
  • ギャップを持たせて意外性を演出する
  • 信念やポリシーを設定する
  • 物語を進める行動力を持たせる
嫌われる主人公
  • 万能すぎて感情移入できない
  • おバカすぎてイライラする
  • 自己中心的な性格で好きになれない

小説の主人公は「読者が共感できる」ことが重要です。作者目線ではなく読者目線に立って主人公を作りましょう。

ヒロインについてはコチラ。

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この記事を書いた人

「物書きラボ」は、小説の書き方を初心者にもわかりやすく解説するサイトです。既存のノウハウだけではなく私が実践し試行錯誤を重ねた情報をお届けしています。

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