リレー小説とは、一つの小説を複数の作者でバトンリレーのように順番に書いていく方法のことをいいます。
前の人が書いた意図を考えながら書いたり、次の人が全く違う展開にしたり、一人では思いつかない発想が生まれる面白さがあります。
この記事ではリレー小説やり方をルールや書き方のコツと合わせて解説していきます。
リレー小説とは?やり方やルールを解説
まずはリレー小説とはなにか?ルールや面白いポイントを解説します。
- リレー小説とは?
- 面白いポイント
- ルールの決め方
リレー小説とは?
リレー小説とは、複数の参加者が順番に執筆を担当して一つの物語を完成させる方法のことをいいます。
言い換えると「小説のバトンリレー」のようなものです。
小説は基本的に一人で書くものですが、発想や展開がワンパターンになってしまったり孤独で書くのに疲れたりしますよね。
そんな人には他の人と協力して一つの物語を作り上げるリレー小説がおすすめです。
前の人がどんな意図でこの文章を書いたのか、どういう展開にしたいのかなど考えながら書いていく楽しみがあります。
次の人にはこう書いてほしいと思いながら書いたものが、まったく違うストーリー展開になっていくこともあります。
面白いポイント
リレー小説の一番面白いポイントは「次に何が起こるかわからない」ことなんです。
自分が次の人に「こう書いてほしい」と思いながら書いても、まったく違うストーリー展開になり結末の予想ができない小説になるのです。
他の人が書いたキャラクターを自分なりに動かしてみたり、全然違う人の視点で物語を進めたりするのも面白いです。
これは一人で書く小説にはない楽しさですよね。
また、自分では思いつかない展開やアイデアを他の人が出してくれるので創作の引き出しが増えます。
楽しいだけではなく創作力アップにもつながるので、息抜きや気軽にできる執筆練習としておすすめですよ。
ルールの決め方
リレー小説のルールは、参加者が順番に書いていくこと以外に決められたルールはありません。
ただ何も決めずにフリーで書くと大抵失敗するので、事前に話し合って独自のルールを決めておくのが良いでしょう。
たとえばリレー小説のルールとして以下のようなものを決めておきます。
- 執筆する順番を決める
- 執筆期限を定めておく
- 最低限の設定は決めておく
順番と執筆期限
たとえば参加者が5人の場合、順番を時計回りに決めてリレー形式で進行します。
次にそれぞれの執筆期限を決めておきましょう。リレー小説は一人でも書くことを辞めてしまうと成立しない方法です。
そのため締め切りを作って「時間がきたら次の人に回す」というルールを決めておきます。
執筆期限の決め方はどれくらいの期間で小説を完成させたいか、何人で何周させるのかによって変わります。
たとえば期限を3日にすると参加者5人で1週するのに15日、2周で終わらせるなら1ヶ月で完成できます。
できるだけ長期間かからないようにするほうが良いです。長すぎるとどうしてもダレてしまい途中で失敗に終わることがあります。
1日だと急な予定で全く書けない日もできてしまうので、2~3日以内で次の人にリレーするのが良いでしょう。
最低限の設定は決める
なにも決めずにリレー小説を始めると、最初の人がすぐに書き始められずに序盤でつまづいてしまうことがあります。
そこで、事前に最低限の設定だけでも決めておくと成功しやすいです。
- ジャンル
- 主人公の性別や年齢
- 主な舞台
小説の土台となる基本的な設定を決めておけば、書きやすくなり物語にもまとまりが生まれます。
ガチガチにルールや設定を決めすぎると自由度がなくなって、せっかくのリレー小説が面白くなくなります。
しかしまったく決めないで始めるのも失敗の原因です。最低限の設定だけは決めておきましょう。
リレー小説の面白い書き方のコツやお題の考え方
リレー小説の書き方は自由ですが、いくつかのポイントを意識することで、もっと面白いお話が作れるようになります。
ここからは、リレー小説をより面白くするための書き方のコツやお題の考え方を解説します。
- 統一感を意識する
- 無茶振りをしない
- お題の考え方
統一感を意識する
リレー小説は、いろんな人が書くからこそ話がバラバラになりやすいです。
リレー小説ならではの面白さですが、まとまりがないと小説として完成されているとは言えません。
ストーリー全体の統一感を意識することが大切です。
それぞれの参加者が自由にアイデアを出しつつも以下の点を意識しましょう。
- 人物の性格や行動が矛盾させない
- 文体を統一する
- 事前に決めた設定やジャンルをはみ出さない
事前に決めた設定の中で自由にアイデアを出して物語を進めていきましょう。そして前の人が作った展開をしっかり受け継いでいきます。
文の書き方や言葉づかいもそろえると、全体がまとまって見えて読みやすくなりますよ。
無茶振りをしない
リレー小説では、次の人が続きを書くときに困らないように無茶振りは避けましょう。
たとえば、急にありえない設定を入れたり前の話と矛盾するような展開にしないように気をつけます。
仮に矛盾するような展開にしたり、キャラクターの性格が変わったりする場合は、それを伏線として活かしてもらうために「ヒント」を残しておきましょう。
キャラクターの次の行動を匂わせたり、重要な伏線を丁寧に貼るとスムーズに物語が続いていきます。
お題の考え方
リレー小説を書くときは、事前に設定やお題を決めておくと書きやすくなります。
お題の考え方には以下のようなものがあります。
考え方 | 具体例 |
---|---|
舞台を決める | 異世界の図書館 |
テーマを決める | 学校で起こるミステリー |
メインキャラを決める | 機械とゾンビ |
アイテムから発想 | 母親のレシピ |
単語から発想 | 風船、猫、音楽 |
舞台やテーマ、キャラクターの設定をお題として決めるのが一番オーソドックスな考え方です。
物語全体でキーアイテムとなるものを決めておくのも統一感が生まれやすくなります。
また三題噺のようにお題となる単語を決めて、それから発想される物語を作る方法もあります。
リレー小説のやり方:まとめ
リレー小説とは何か、やり方やルールを解説しました。
- リレー小説とは一つの物語を複数の作者で順番に書く方法
- 一人では発想できない展開になるのが面白いポイント
- ルールは事前に決めておくと失敗しない
- 統一感をもたせて無茶振りしないことが成功のコツ
リレー小説で面白いストーリーを完成させるのは難しいですが、コツをおさえて書いてみてください。