タイムループとタイムリープの違いとは?特徴やよくある展開を比較

タイムループとタイムリープの違いとは?特徴やよくある展開を比較

この記事では、タイムループとタイムリープの違いを解説します。

この記事の内容
  • 時間モノの概念を比較
  • タイムループの特徴!繰り返しや抜け出す方法
  • タイムリープの特徴!時間跳躍と未来改変

前半で時間モノの概念の違いを解説して、後半で創作者向けにそれぞれのよくある展開を紹介しています。

SFやライトノベルで描かれることが多いテーマですが、ストーリーにどのような違いがあるのかまとめました。

目次

タイムループやタイムリープの違いとは?

SFやライトノベル小説にはタイムループやタイムリープ、タイムスリップやタイムトラベルなど似たような概念がよく登場します。

それぞれの違いを解説していきます。

  • 時間モノの概念を比較
  • タイムループとは?
  • タイムリープとは?

時間モノの概念を比較

まずはそれぞれの概念を簡単にまとめてみます。

タイムループ
タイムリープ
  • リープ=飛ぶ。時間跳躍を意味する和製英語
  • 自分の意思で、過去や未来に飛ぶ
  • 代表作『時をかける少女
タイムスリップ
  • スリップ=失敗や滑る
  • 自分の意思とは関係なく、過去や未来に飛ぶ
  • 代表作『JIN-仁-』
タイムトラベル
  • 時空旅行
  • 自分たちで好きな時空へ飛べる
  • 代表作『ドラえもん』のタイムマシン

前提として時間移動の概念は、創作論として明確に分類されているわけではありません

複数の資料を確認しましたが、資料によって説明が異なるものもありました。

特にタイムスリップとタイムループを同じものとして扱っているものもありますが、言葉の意味から考えると上記のように定義するのが妥当だと思います。

タイムループとタイムリープの最大の違いは「同じ時間が繰り返されるか、移動するか」です。

  • タイムループ:同じ時間が何度も繰り返される(朝起きると前日と同じ日が始まる)
  • タイムリープ:意識や体ごと時間を移動する(一ヶ月前に戻っている)

また、タイムループでは「時間の流れは変わらない」が、タイムリープでは「過去を変えることで未来が変わる可能性がある」という違いもあります。

タイムループとは?

タイムループとは「同じ時間を何度も繰り返す現象」のことをいいます。

ある一定の時間を過ぎると、また最初の時点に戻り同じ出来事が繰り返し何度も起こるのが特徴です。

ループが発生する理由は作品によってさまざまですが、主人公が何かを成し遂げるまで抜け出せないというパターンが多いです。

例えば、映画化もされた小説『オール・ユー・ニード・イズ・キル』では、主人公が戦闘で敗北すると同じ1日に戻り、何度もやり直すことになります。

こうした脱出条件を満たさない限り、同じ時間を繰り返すというのが、タイムループの基本的な特徴です。

タイムリープとは?

タイムリープは「自分の意識や存在が過去や未来にジャンプする現象」を指します。

ポイントは「時間が繰り返されるのではなく、移動すること」です。

多くの作品では、未来に飛ぶより過去に戻って出来事を改変するという展開になります。

タイムリープする方法や制限が独自に設定することでオリジナリティが出せます。

タイムループ小説の特徴や書き方

ここからは、タイムループものの小説を書きたい方に向けて設定やストーリーの特徴を解説します。

  • 繰り返される時間
  • 抜け出す方法

繰り返される時間

タイムループでは、特定の時間の範囲が繰り返されます

1日だけがループすることもあれば、1週間や1ヶ月といった長いスパンで繰り返されることもあります。

タイムループ作品のよくある展開は以下のようなもの。

  • 同じ時間を何度も繰り返すことで、主人公が成長し解決策を見つける
  • ループの中で試行錯誤を繰り返し、より良い未来を目指す
  • 「なぜループしているのか?」という謎解きが含まれる

抜け出す方法

タイムループ作品では、主人公がループを抜け出すための条件を探しそれを達成しようとします

ループから抜け出す方法には、いくつかのパターンがあります。

  • 特定の課題をクリアする
    • 例:事件を解決する、敵を倒す、大切な人を救う
  • 自分自身の成長や変化
    • 例:性格や考え方を変えることでループが終了する
  • 外部の干渉によってループが破られる
    • 例:他の誰かがループの仕組みに気づき介入する

ループの終わらせ方が物語のクライマックスになることも多く「どうやってこのループを終わらせるのか?」という謎解きの要素があることも多いです。

タイムリープ小説の特徴や書き方

タイムリープ小説はどのような仕組みで成り立っているのか特徴や書き方を解説します。

  • 時間を跳躍する方法
  • 未来を改変する

時間を跳躍する方法

タイムリープとは過去や未来へジャンプする現象のことを指します。

ジャンプする方法や条件は作品によって異なりますが、よくあるストーリー展開はコチラ。

  • 過去や未来へジャンプし特定の出来事を変えようとする
  • 「もし過去を変えたら、未来はどうなるのか?」という因果関係が重要
  • 一度きりのチャンスや時間制限があることが多く緊張感のある展開になりやすい

未来を改変する

タイムリープをした場合、過去を変えることができるのか、それとも決まった未来へ進むのかは作品ごとに異なります。

大きく分けると次のようなパターンがあります。

  • 過去を変えることで未来も変わる
    • 主人公の選択次第で歴史が大きく変わることもある
  • 未来は変えられない
    • 「運命の収束」という考え方が用いられることが多い
  • 変えたはずの未来が新しい時間軸として分岐する
    • 未来を変えた結果、別の時間軸(パラレルワールド)が生まれる

タイムリープ小説の定番だと、現在で亡くなった大切な人を救うために過去に戻って歴史を変えるというものがあります。

しかし過去で一つ出来事を変えると、連鎖して他の結果も変わってしまうという展開もあります。

たとえば「大切な人は救えたけど代わりに別の人が亡くなってしまう」など。

過去に干渉したことで引き起こされるドラマや、思わぬ結果を迎える展開が、読者を惹きつける要素になっています。

タイムループとタイムリープの違い:まとめ

SF小説やライトノベルで描かれるタイムループとタイムリープの違いを解説しました。

  • タイムループ:条件をクリアするまで同じ時空を繰り返す
  • タイムリープ:意識や体ごと時間を移動する

何度でもやり直せるループと、一方向で制限があるリープではストーリー展開が変わります。特徴やよくある展開を押さえて書いてみてください。

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この記事を書いた人

「物書きラボ」は、小説の書き方を初心者にもわかりやすく解説するサイトです。既存のノウハウだけではなく私が実践し試行錯誤を重ねた情報をお届けしています。記事内の例文は引用符で囲っているもの以外すべて自作したものです。

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